BLOGTIMES
2009/05/28

マスク特需と楽天

  rakuten 
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楽天がマスクの販売を煽ったことが問題になっているみたいです。そもそもは政府のミスリードが原因なので、いろいろと仕方ないかなと思うと同時に、今頃こんなことが問題になるなんてと思っています。文面から察するに、おそらく楽天のECコンサルタントが送ってくれるメールなのだろうと思います。

楽天がマスクの仕入れを推奨、「行き過ぎた行為」と謝罪

楽天が店舗に送ったサポートメールとして一部報道では、「ここ何日かでマスクを売っている店舗様は、なんと日商1000万円以上売れているそうです。日商5000円以下の店舗様が600万円以上売ったとか。そんな店舗様がゴロゴロ、すごいですね」などの文面を紹介している。

普通の人は店舗側の楽天の仕組みをよく知らないと思うのでちょっと補足しておくと、楽天では導入が完了すると自社の販売に対してアドバイスをくれるECコンサルタントと呼ばれる人がつきます。ECコンサルタントは例えば、食品、家電のような商品のカテゴリと店舗が所属する地区ごとに担当がいて、自分が担当するショップの動向を常にウォッチしています。急に売上が伸びた店舗を見つければ、その店舗とケースを分析して、他店にメールの出し方、季節の売れ筋、広告の出し方などの売り方にかかわる成功事例を横展開したりします。このメールもその一環で、内容がマスクなので問題になっていますが、楽天に出店していれば食品でも家電でもこういうメールはしょっちゅう送られてきます。

まぁ、ECコンサルタントのやり方を実行するには楽天の広告を買わないといけないというオチも用意されているので、その通り実行するとコストがかさんで利益がでなかったりすることも多かったです。

が、それ以上に悲しい現実があります。

上記のメールの文言をみれば、ほとんどの人はその内容に下品さみたいなものを感じるのではないでしょうか。残念ながら、この方法は上品な方法よりよっぽど売れます。同じ企画でABテストをやってみればきれいに結果が出ます。彼らは見ている事例が多く、通常の店舗運営者がやっている商品の企画、仕入れ、発送、アフターフォロー、質問への対応、メールマガジンの執筆等に時間を取られないので、マーケティングのための分析活動に時間を割くことができることもあり、ウェブ系のマーケティングに疎い中小のお店であれば自分たちで作戦を立てるよりも明らかに売上が立ちやすいのです。

楽天でモノを売っていて自分はこれが一番ショックなことでした。

楽天を使う人ならば、商品ページが情報商材販売のページのように、訳ありや期間数量限定の赤字の大きな煽り文句が躍り、大きな写真がドカドカと掲載されているページになっているというのは、ほとんどがこのような事情によるものです。一言でまとめれば「売れるから」に尽きます。楽天に出店する1万五千店の店舗がいろいろな施策をやって、ダーウィンの法則で売れる法則として生き残ったのがそういう方法であるということです。

楽天を使う機会があれば、そのあたりを念頭にページを見てみると、いろいろな事がわかると思います。


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