BLOGTIMES
2011/08/24

コピペだけでレポートを作らせる

  dishonesty 
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レポートを出すと残念ながらコピペが一定の確率で出てくるというのが現状であると思います。
そんな中でレポートをコピペだけで作らせるという試みを実践した「H-Yamaguchi.net: コピペの「作法」」というエントリが興味深かったのでメモ。

H-Yamaguchi.net: コピペの「作法」

一応、評価基準はあらかじめ示しておいた。基本的に接続詞など最低限の文章のつなぎ以外はすべてコピペ文で構成すること、コピペ文にはすべて元URLを付け検証可能とすること、1つの文章を長々とコピペするよりいろいろなものを組み合わせたものを高く評価すること、同じ内容ならより有力な元サイトからのコピペを高く評価すること、レポートの構成に関してはオリジナリティを評価することなどだが、ひょっとして皆同じ内容になってしまうのではという危惧に反して、内容がけっこうばらけただけでなく、レベルの差がかなりはっきり現れたのだ。コピペでちゃんとレポートが構成できる学生は、それなりに内容を理解しているということなんだろうし、他の人とちがうところから引用していれば、よりていねいにあちこちを探しまわったということがわかる。それにこれなら、コピペかどうかで気を病む必要もない(全部コピペなんだし)。もちろんどこにでも適用できる手法ではなかろうが、場や相手をうまく選べばそれなりに使える手かもしれない。

僕も考察力や理解の程度がコピペだけで構成された文章でも判断できるというところには賛同できます。そもそも学術的な文章は多かれ少なかれ先人の研究の上に成り立っている*1わけで、すべてがオリジナルであるというのはほぼありえないというのもあります。そうなってくると、コピペの問題は引用のルールを守っているかどうかということになってきます。かくいう自分も初めて学術論文を書いたときに、自分の先生から「まずどこが他人のもので(当然、この部分には参考文献が必要)、自分でやった部分もどこまでが客観的な事実で、どこからが自分の主張や考察なのかが明確に区別できないのはダメだ」と厳しく指摘された記憶があります。こういうトレーニングをする場が本来はレポートなのだと思いますが、これをどうやっていくかというのは大きな問題です。

ちなみに僕はプログラミングのレポートに関してはメトリクスを比較することにしています。これで比較的近い物を探せばコピペかどうかはほぼ分かります。

  • *1: 特に僕の専門は工学なので。

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