BLOGTIMES
2004/10/28

銀の弾丸がほしい

  softwareengineering 
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人月の神話―狼人間を撃つ銀の弾はない (Professional Computing Series)

不採録となった論文の不採録理由が送られてきていたので内容を読む。
かなり内容を誤解された模様。

そこで参考文献に上げられていたのがこの本。
IBMのS360を作ったブルックスの名著。ソフトウェアの工数や規模は「人月(にんげつ)」という単位、つまり「投入人数×○ヶ月」で表されるばあいが多いのですが、この単位は実はかなりいい加減だということを指摘した本です。例えば10人月の規模のソフトウェアは、1人で10ヶ月かけても、2人で5ヶ月かけても、10人で1ヶ月かけても大丈夫なはずということになるのですが、実は投入人数が多くなるほどうまくいかないというものなのです。プロジェクトはとかく遅れがちなので、積み残し工数を計算して納期に間に合うようにプロジェクトに増員をかけるという人月に基づく単純な法則が銀の弾丸(万能の解決策)ではないと指摘しています。

と、そんなことは分かりきっているのに・・・・さも鬼の首をとったかのような反論にげんなりです。この分野の指摘をするならもっと適切なモデルの心当たりもある・・・・のだけど、それがまったく無力だったので、少し悔しい

文章で自分たちの主張を相手に誤解を与えないように伝えるというのは難しいです。論文が採録される銀の弾丸がほしいなぁ。それは日本語を勉強するということなのかもしれないですけど。

銀の弾丸とは

ぎんのだんがん 【銀の弾丸】 - goo 辞書

俗に,ソフトウエアの開発プロジェクトにおいて,どんなに困難な課題も一気に解決できるような,幻の手法や理論のこと。〔ソフトウエア技術者のブルックス(Frederick P. Brooks)が 1986 年に発表した論文「No Silver Bullet(銀の弾丸などない)」が直接の語源。「銀の弾丸は狼人間を一発で倒せる」とする欧州の伝説から,「魔法の解決策」をいう〕

goo辞書に載っていたのがちょっとビックリ。


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