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2012/07/31

ファーストサーバの第三者調査委員会の報告書が公表に


ファーストサーバの大規模障害についての第三者調査委員会の報告書が公表*1されていたのでメモ。
報告書のなかで気になる所はこのあたりでしょうか。
標準的な手順から逸脱しているのを知っていたものの、これまで事故が起きていなかったので、古参のエンジニアの暴走を止められなかったということのようです。
第三者調査委員会「 調査報告書 ( 最終報告書 ) < 要約版 > 」, p.9 (PDF)
(3)過失の程度
担当者Aが、約10年前から独自方式でメンテナンスを行って来たにもかかわらず、第1事故以前は重大な事故はなかったこと、及び、第1事故に関して本委員会が認定したファーストサーバの過失のうちいずれが一つでも存在しなければ第1事故が生じなかったことを勘案すれば、ほとんどの者が第1事故を容易に予見することができたという評価をすることは困難であり、第1事故による過失は、故意と同視できるほどの悪質な過失(重過失)には該当しないものと解される。
しかし、第1事故は、不備のある更新プログラムによってデータを消失させたという積極的な過失であること、担当者Aがファーストサーバが作成、実施をしてきたシステム更新のための社内マニュアルを故意に無視し、上長もこれを是認することで、積極的に情報セキュリティの不備を生じさせていたこと、担当者Aが本来上長の許可が必要であることを認識しながら、無許可で本件のメンテナンスを行ったことを考慮すれば、ファーストサーバの過失は、軽過失の枠内ではあるものの、比較的重度の過失であったものと解される。
† 他山の石として
この事例、なかなか考えさせられるものがあります。担当者Aと会社の落ち度については、疑うべくもないのでそのあたりはどうでもいいとして、自分が担当者Aのようなことをしていないかということを常に点検すべきかと思います。個人的な経験から思うに、中小企業の古株のエンジニアや、ベンチャーの創業メンバー的な人の中には、担当者A予備軍に該当する人が少なくないと思いますので。
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