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2014/08/16

博士の夢と現実

  postdoctoral  stats  労働環境 
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概要図表18 ポストドクター等の継続・職種変更の状況内訳 (2013年1月在籍者) - 博士の夢と現実

科学技術・学術政策研究所 (NISTEP) がポスドクの現状についてまとめた調査結果を発表*1していたのでメモ。これによると 2012 年度のポスドクはのべ16,170人。最多だった2009年度に比べると1,000人ほど減ってはいるようです。

僕も元ポスドクなのでやっぱりこういうのどうしても気になってしまいます。それにしても、よりによって一番人数が多いときにやっていたんですね。この報告書で一番最初に確認したのは進路状況。というのも、ポスドクは必ず「任期付き」の採用で、その期間は1年~長くても3年くらい。年収は300万くらいのところが多いでしょうか。研究機関のプロジェクトや予算の期間によってまちまちですが、必ず数年内に出て行かなければならないポストなので、コンサルの「 UP or OUT 」のような感じで、常に「続けるか」「やめるか」という二択を問われ続けることになります。

"ポストドクター等の雇用・進路に関する調査-大学・公的研究機関への全数調査(2012年度実績) 速報版," 科学技術・学術政策研究所, p.12, 2014年8月,

2013年1月に在籍していたポストドクター等の2013年4月1日までの継続・職種変更の状況を見ると、65.3% (9,290人) が2012年度と同じ状況でポストドクター等を継続し、13.9% (1,978人) が機関・研究室・雇用財源を変えてポストドクター等を繰り返しており、合計79.1% (11,268人) が同一の機関・研究室・雇用財源の下でポストドクター等を継続している。一方、ポストドクター等から職種変更した者は12.5% (1,785人)である。

ここまで来た人はみんな死に物狂でやってきた人たちですから、やっぱり続けたい(できれば教員になりたい)と誰しも思うわけですが、イスの数は限られているので現実はそうもいきません。この結果を見ると職種変更できたのは全体の 12.5% (教員になったのは全体の 7.1%)で、教員に限ってみれば14人に1人というかなり狭き門だということが分かります。しかもかなりの割合でその後も任期付きの職が続きます。

また、状況不明が 8.3% いますが、おそらくこれがこの道を諦めた人の割合でしょう。順当に進学していても30歳近い人が多いはずです。自分にとってはもはや過去形ですが、この数値を改めて冷静に見ると恐ろしくなります。自分のしてきたことに後悔はありませんが、現状を見る限り他人には絶対に薦められない道であることは確かです。


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