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2018/09/08

学振が科研費の応募をノルマにするなと言っている


今年の科研費の応募要領に科研費への応募を組織の目標とするなという旨が書かれていることが TL に流れていたので、公募要領を確認してみたところ、以下のような記載がされていました。確かに組織目標としては望ましくないとハッキリ書かれています。
独立行政法人日本学術振興会, "平成31年度科学研究費助成事業公募要領," p.96, Sep. 2018
科研費の審査においては、平成30年度助成から新たな審査方式を導入するなどの改善を図る一方で、近年、科研費のニーズの高まりを受けて応募件数が10万件を超えており、応募件数の増加に伴って、審査委員として御協力いただいている研究者の審査負担も増加しています。今後、仮に審査負担が更に増加して研究者への負担が過度になってしまうと、研究者の教育研究への影響や審査の質の低下も懸念されます。また、応募件数の増加については、 昨今、一部研究機関において、科研費への応募を組織の目標としていることもその一因になっていると考えられます。本来、科研費の応募は研究者の発意に基づいて行われるものであり、各研究機関において科研費に応募させることを目的化するようなことは望ましくありません。
ただ、これは文科省の政策の結果なんですよね。
例えば「第3期中期目標期間における国立大学法人運営費交付金の在り方に関する検討会(第6回) 配付資料:文部科学省」にある、国立大学法人評価における教育研究評価の観点について という資料を読むと、研究活動の状況の記載例の1つとして「競争的資金の受入状況 」が明示されています。
また、私大の場合にも例えば大学基準協会の大学評価における「点検・評価項目」及び「評価の視点」において、教育研究活動を安定して遂行するために必要かつ十分な財務基盤を確立しているかという項目があり、ここに外部資金(文部科学省科学研究費補助金、寄附金、受託研究費、共同研究費等)の獲得状況、資産運用等が評価項目として挙げられています。
というわけで、ダメだと言っても評価項目がこうなので是正するところはないでしょう。
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