BLOGTIMES
2006/10/26

工学部の凋落?

  就活  mext  undergraduate 
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工学部の志願者の低下が止まらないのだそうです。

Yahoo!ニュース - 毎日新聞 - 大学工学部 志望者10年で半減 来春大急ぎで組織改変へ

文部科学省の学校基本調査によると、95年は57万4000人いた工学部志願者は、05年に33万2000人にまで減少。逆に医・歯・薬学部は同23万9000人から28万5000人に、看護・医療・保健学部も5万人から11万人に倍増している。医療系学部は理学療法士などの資格が取れるため、就職を見越した受験生が殺到する状況だ。一方、工学部の不人気の理由としては、(1)資格取得に直接結び付かない(2)学問の内容が多岐にわたり、高校側が進路指導しにくいなどが考えられるという。

僕が学部に入学したのは98年のことで、今でも工学部*1に通っている現役生としてはこのニュースは寂しい限りです。最近大学もいろいろキナ臭いですが、こういう絡みもあるのか。。。。。

工学部の卒業することで取れる資格は免許(業務独占が認められている)ものがほとんどないので、社会に出れば否応なく激しい競争にさらされます。その参入の自由さと、競争こそが日本の今日の産業を作ったわけなので、それが嫌で敬遠するひとはそもそも仕事としては務まらないだろうから、その人の人生を考えればある意味で良いフィルタになっているとも言えるのでまぁ仕方がないかと。

でも、「学問の内容が多岐にわたり、高校側が進路指導しにくい」というのはちょっとないんじゃないないかと。ぶっちゃけていえば、工学は範囲が広いから好きなことができるわけですよ。そういうのがウケないといわれてしまうとなんか切ない。まぁ、工学部にいても、就職活動になってから何がやりたいかを一生懸命探したりとか、適職診断の結果だけを妄信して企業を選別している光景も散見される時代ですから、そういうのも仕方がないのかなぁ。

  • *1: 正確には院なので工学研究科

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藤咲 (2006/10/26 10:05) <%HatenaAuth()%>

資格が取れるため、就職を見越した受験生

って、就職しても続くのかなぁと疑問が。私も理工学部生でしたが、就職のためというよりも「そっちに向いてるから(好きだったから)」だったんですよね。

で、人気凋落っていうのはどちらかというと就職した後の職場環境が、理系職場の方が悪いってのが知られてきたことじゃないかなぁと。いまやIT系って3K職場ですし…。

hsur (2006/10/26 12:08) <%HatenaAuth()%>

確かに資格があるから、仕事が務まるというものじゃないですよね。

仕事で医療関係の実態を耳にする機会が多いんですが、業務独占だからといって医者やるのはもっと辛そうですよ。絶対的な給料はそれなりに高いんですけど、拘束時間がIT系の比じゃないです。

実際、医学部に入ってから予想よりも辛いことに気づいて・・・・でも、やめられないから、その中でも楽なところにしよう!、みたいなパターンって結構あるようですし。小児科医とか、産婦人科医がいなくなるのも同じメカニズムなんではないかと。

藤咲 (2006/10/27 09:40) <%HatenaAuth()%>

そうそう、この記事のポイントは「理学療法士などの資格」であって「医師などの資格」じゃないところですよね。
医師や看護師って「金額」で続けられる職業じゃないってつくづく今回の報道でも思います。
一歩間違えれば、ベストを尽くしてても訴えられる可能性がある職場ですからね。とても報酬だけで続けられる職じゃないと思うんですよねぇ…。

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