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追い出し屋のカギ交換問題


ひとまず追い出し屋の鍵交換は違法という判決が出たみたいです。
asahi.com(朝日新聞社):「追い出し屋のカギ交換は違法」 大阪簡裁が初判断 - 社会
家賃を滞納した借り主が強引に退去を迫られる「追い出し屋」被害で、大阪市城東区の男性が玄関ドアの鍵を2回交換され、居住権を侵害されたとして、貸主側に慰謝料など140万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が22日、大阪簡裁であった。篠田隆夫裁判官は鍵交換を不法行為と認定し、貸主側に約65万円の支払いを命じた。
まぁ、追い出し屋はやり方が強引すぎるっていう大きな問題があり、追い出し屋の問題は追い出された人が可哀想というのが先に立ってしまって肝心な事が隠されていると思うのですが、現実に家賃を滞納する人がそれだけいて、そこまでやらないと家賃を払ってくれないひとが存在するということに尽きます。
実はこの話他人事ではなく、実はウチの実家も大家なので結構切実な問題です。というのも、先日実家に帰ったときに壁に念書のようなものが張ってあって、家賃滞納について司法書士に入ってもらって交渉を持ったと聞かされました。ウチのアパートは田舎なので、家賃と言っても2DK?で6万弱くらいの物件のはずです。司法書士に手数料を払ったりしただけでも滞納分と併せてかなりの損害+手間がかかっていて、かつ、問題の源泉であるその人が出て行ってくれるわけでもないので困っていると話していました。
次回からは親父は自衛のために審査を厳しくしたいと言っています。そうなったらますます家を借りるための敷居は高くなります。多分、これと同じようなことが日本中で起きているのでしょう。
例えば生活に困って無銭飲食をすればすぐに捕まってしまいますが、対象が住居の場合には、お金を払ってくれない人に出て行ってくれとも言えず、解決にお金と時間がかることが、追い出し屋がはびこる本当の原因なのだということを行政はもう少し認識すべきです。問題の解決に変な手間がかからなければ、それを代行することが生業になるはずがありません。
家賃を滞納するには借り主の個別の事情があると思います。貸し主は事情を多少斟酌する必要があるかもしれませんが、根本を何とかするのは少なくとも貸し主の仕事であるとは思えません。今回は親父もいろいろと報告と事情を聞いて、すぐに立ち退きに持って行くということはやめたようですが、依然として根本的な問題は解決されていない状況にあります。
現状の借地借家法は居座りを許し、その負担をを貸し主に強いるので、それが貸し手の警戒心を煽り、そのせいで家を借りる時の障壁が高くなる悪循環に陥っています。借り手を守るという高尚な目標が全然達成されていませんね。
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