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2004/02/29

システム開発JSD法

  methodlogy  softwareengineering 
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システム開発―JSD法

大学ではソフトウェアプロジェクトマネジメントを専門にしていることになっているので、その関係でいろいろと開発方法論の本は読んでいます。JSD法はその中の比較的古い部類に入るものなんですが、私の担当の先生のイチオシでもあります。

JSD法は大規模複雑なシステム開発のためのモデル化・仕様化・実現の原理に基づく現代的手法である。現在、22ケ国、26社で普及が図られている。創案者マイケル・ジャクソン*1による解説。

内容は今となってはかなり古い*2のですが、現在でも有効に活用できるテクニックが詰まっていて興味深いです。

この本のポイントは正規表現ということになるんでしょうか。実装段階の話については、現状ではほとんど役に立たないので、そのあたりをたたきなおさないと実用にはいたらないと思われます。

ソフトウェア開発の世界では、産学に関係なく開発プロセスブームが起きていてRUPやアジャイル開発手法が花盛りといった感じなのだが、開発方法をちょっと変えたくらいで、そんなに短期的に成果が出たら苦労しないよなぁというのが現役エンジニアしての素直な感想。

ソフトウェアが進化したといってもそれは表面的な問題で、ソフトウェア工学が生まれた30年前からソフトウェアにまつわる根本的な問題は何一つ変わっていないわけです。つまり、ソフトウェアは依然としてモデリングが上手くできないところに始まり、最終的なバグも減っていないわけですからね。

  • *1: あの、有名なミュージシャンではない。説明したときに相手の目が光ったら、必ず補足しないと大変な誤解を与えてしまう可能性があるのが、内容の難しさより厄介。真面目な話が一気に茶化されてしまう。
  • *2: メモリが100M超のマシンは到底用意できないと真面目にに書いてある。

by hsur at 22:55 [4年後] |
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