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「情報工学科卒業」だけど「プログラムわかりません」という現実

世の情報工学科と呼ばれる教育機関がすべてそうなのかどうかはわかりませんが、僕のよく知っている情報工学科では、かなりの割合で実用的なプログラム*1を組むことができないままに卒業していきます。
先日「これは情報工学科としては由々しき問題なので、これを何とかするになにかいい案はないかなぁ?」ととある先生に尋ねられたので「もともと情報技術の下地を持っていない人をとるのが事の発端なので、一芸入試で情報の素地がある人一本釣りすればいいんじゃないですか。」と即答しておきました。
Japan.internet.com ニュース - 立正大学、AO入試でIT講習とパソコン検定試験を取り入れ
"従来の入試が学力テストや面接で学生の能力を評価するのに対し、3日間の講習を行うことで意欲・関心を測り、またP検4級ベーシックにより情報リテラシーの知識と技術を測る考え。
大学の授業進行で問題となっていた、入学生間のITスキル格差の解消にも期待を寄せている。"
その場は笑って済まされてしまった感じだったのですが、やっぱりある程度は真剣に考えないといけない問題なのではないかとこの記事を読んで少し思いました。
† 理想と現実
情報という学術にに対する適正検査が数学や英語だけによって行われているという現状を誰もおかしいと思わないのでしょうか*2。
そういうことを言っていると「できない人をできるようにするのが教育なので、入学してから教えれば大丈夫だ」と言い返されてしまうのですが、現実を直視しないで理想だけを振り回すのは少し空虚なのではないでしょうか。
別に理想を否定するつもりはありませが、何かにつけて「お客様(学生)のため」*3というのであれば、そこで生活を送り、巣立っていく人のQOLに具体的にどの程度貢献できているのかということをもう少し認識し、評価し、具体的なアクションを速やかにとるべきだと思います。
そんなことを考えながら僕のプロジェクトはスタートしたわけです。この現状を打破するためのちいさな原動力になればよいのですが。
† 淘汰の時代
そういう意味で現状の大学は社会の要請を教育に十分に反映させられていないと思います。今後は大学の淘汰も進むでしょうから、今後どれだけの危機感とスピード感を持ってやってくれるのかというのが生き残りに対するポイントになるのでしょうけど。その辺は見ものですね。
- *1: プログラミングの教科書の例題の丸写し以上のものを作ることと考えてください。
- *2: 自分が単に英語と数学が苦手ことに対する僻み、誤魔化しなのではないかという側面があることは否定しません。僕のように英語ができなすぎるのは、単に僕の努力不足でありもちろん大きな問題です。
- *3: 私立大学なのでそういう表現がいたるところに出てきます。
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