BLOGTIMES
2011/03/21

船で逃げだすことを科学者として推奨します

  earthquake 
このエントリーをはてなブックマークに追加

福島第一原発の影響についてどう考えたらいいのかについて東北大の川島先生の記事が河北新報のウェブサイトに掲載されていたのでメモ。

河北新報 東北のニュース/放射能の影響をどうとらえたらよいのか?

外国人たちが大勢、日本からの脱出を試みていますが、飛行機で米国や欧州に逃げ帰ると空気の薄い高高度の場所を飛行するため、地上にいるときよりも大量の放射線(宇宙線)を浴びます。
その強さは80マイクロシーベルト。10日間、現在の放射能を浴び続けるのと一緒です。しかも現在心配されている放射能はほとんどが服や靴に付いています。自宅に帰り、服や靴を脱ぐと、24時間被ばくし続けることは難しいのです。この程度の放射能を気にする人は、飛行機に乗るとかえって大量に被ばくするので、船で逃げだすことを科学者として推奨します。

特に興味深かったのは上記の部分でしょうか。多分、ウィットに富んでいるとか言われたりするんでしょうが、僕は純粋に研究者らしいなと感じました。人間はそれぞれ考え方が違うので、研究しているとアプローチや方向性などで意見が合わないということはそれこそよくあります。中にはそれが理由でアドバイスをくれないという人もいますが、きちんとアドバイスをくれる人は自分と意見が正反対だったとしても、きちんと相手の意図をくみ取って、それを実現するために必要なよりよい方法をその根拠と共に説明してくれるものです。それを地で行ってるだけだろうと思うのです。

この記事は別に放射能の影響を軽視してるわけでも、逃げることを否定してるわけでもなく、逆に汚染された食べ物を食べることも推奨しているわけでもないと思います。絶対というものは存在しないこと、自分で考えて、自分で決めるにはリテラシーが必要だということを強く指摘しているのだろうと思います。


    トラックバックについて
    Trackback URL:
    お気軽にどうぞ。トラックバック前にポリシーをお読みください。[policy]
    このエントリへのTrackbackにはこのURLが必要です→https://blog.cles.jp/item/4129
    Trackbacks
    このエントリにトラックバックはありません
    Comments
    愛のあるツッコミをお気軽にどうぞ。[policy]
    古いエントリについてはコメント制御しているため、即時に反映されないことがあります。
    コメントはありません
    Comments Form

    コメントは承認後の表示となります。
    OpenIDでログインすると、即時に公開されます。

    OpenID を使ってログインすることができます。

    Identity URL: Yahoo! JAPAN IDでログイン