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FE「聖魔の光石」のインプレッション

素直に聖魔の光石のインプレッションを書いておこうと思います。
ネタばれはしていませんが、辛口です。
† これがファイアーエムブレムというのか?
僕はファイアーエムブレム好きなので、できればこんなことは書きたくなかったのですが、ちょっと我慢ができません。今回の聖魔はちょっと物足りない。っていうか、厳しい言い方をすればもはや「ファイアーエムブレム」というタイトルをつけるに値しない作品なんじゃないかと思います*1。
† そこまでして売りたいか
「新たなユーザー層を取り込んで、商業的に売れないといけない」という任天堂の思惑は自分もソフトウェア屋なので十分わかりますし、そのための施策をすべきでないとも思いません。しかしながら、その施策がすべて裏目に出ているような気がします。
こんなことをしていたら、これまでに築きあげたファイアーエムブレムのブランドエクイティが吹っ飛んでしまいます。
† いつからFEは勧善懲悪になったんだ?
ファイアーエムブレムは紛れもなく戦争を扱うゲームですが、これまでは戦争を美化するようには作られていなかったし、そのような印象を受けたことはなかったように思います。
世界には欲望とか、憎悪とか、嫉妬とかが渦巻いていて、そこに葛藤があって、それぞれの正義がある*2っていうのが僕の知覚しているファイアーエムブレムのアイデンティティでした。今回の作品はそれをぶち壊しにしていると思います。
ファイアーエムブレムの世界観に「魔物ってどうなのよ」っていうのは前評判からいろいろあったわけですが、新しい要素を盛り込むことに関しては僕はあまり否定的ではありませんでした。っていうか、むしろ好意的に捉えている方でした。
ところが、敵を安易に魔物に置き換えてしまった結果、ストーリーは単調になってしまいました。さらに、今回は主人公側にほとんど犠牲者が出ていませんし、形勢不利でやむなく退却するなどして、窮地に追い込まれるというようなストーリー的なサプライズもなかったように思います。
これらの要因から、全体を通しての人間ドラマがなく、人対魔の戦争という勧善懲悪な印象を強く受けました。
† そして難易度
これはある種、仕方がないことなのかもしれませんが*3新作が出るたびにだんだんヌルくなってきているように思います。
聖魔はほとんどリセットせずにクリアできてしまいました。サクサク進むのは悪いことじゃないんですが、戦略がなくても力押しでほぼ勝てるようなのはシミュレーションとしては物足りなすぎます。
マップの作りとか、敵の配置やロジックに、いい意味での嫌らしさというか、サプライズみたいなものがありません。どう考えても手抜きです。さらに残念だったのは、防衛マップすらも普通に押し切れてしまうこと。
紋章とかトラキアなんかのときは進撃準備の画面で30分くらい画面を眺めて戦略を考えてから*4でないと進めなかったものですが、そういうことも一切なかったです。
「手ごわいシミュレーション」じゃなかったのかなぁ。
試しに2軍メンバーだけでやってみたら、それなりに難しくてちょうどよいくらいでした。成長率が高すぎるというのも問題ですね。
不満をあげたらきりがないのですが、ざっと、こんな感じでしょうか。
- *1: 第一、ファイアーエムブレムっていう単語がオマケくらいにしかでてこないし。
- *2: 正義が上手に勝ちすぎてしまうというのはあるのですが。
- *3: 難しくてクリアできないという話も聞くので。
- *4: こんなことをしていたので、妹にシミュレーションって暇人用のゲームなんだねと言われていました。
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