BLOGTIMES
2004/05/27

セキュリティ vs 生産性

 
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いままで気づかなかったんだけど、5/24付のIT Proに情報漏洩事件を起こしたソフトバンクBBが対策として打ち出した「高セキュリティ・エリア」の実状が載っている。

「性悪説」の情報漏えい対策は日本に根付くのか? : IT Pro 記者の眼

"部屋に入ってからも自由はない。天井には監視カメラの眼が光る。パソコンは,業務に必要のない外部記憶装置やUSBなどの利用を制限している。パソコンのデスクトップ画面も一部始終監視され,メールやWebのアクセス・ログもすべて保管される。徹底してあなたは疑われているのだ。"

この記事の全文を読むと、ソフトバンクBBがさも凄いことをやっていて、それによって士気とか生産性に影響してるので、さも日本では根付きませんよという論調だ。

本当にそうなんだろうか

僕の経験では入退出管理監視カメラ端末の操作のログのようなハードウェアの整備は当たり前、さらにソフトウェア面として機密保持とセキュリティポリシーに関する研修もあるのが通例でした。

さらに個人情報を扱う某所では業務エリアに私物や上着を持ち込むことは厳禁とされていましたし*1、某データセンターでは初回に入館時に入館規則と利用ルールに関する誓約書にサインをさせられた上に、毎回ボディチェック持ち物検査*2は必須になっていて、さらに入館カードは公的な身分証明書と引き換えでしか貸してくれない*3というシステムになっていました。

ずっとそういう環境でやってきたので、個人情報や機密情報の取り扱いに関してこれくらいは個人的には常識だと思っていたんだけど、この記事を読むとそれは世間の非常識みたい。

すべては身の潔白のため

確かにこれらのセキュリティ設備はあまり気持ちのいいものではないことは認める*4。ただ、僕がそのときに扱っていた情報の内容を考えるとある程度は仕方がない・・・というか自分が管理者だったら迷わずそうすると思う。

逆に、何かあったときに自分が疑われないということに安心できたものなんだけどなぁ。

生産性といっても

そもそもセキュリティと生産性(や利便性)はトレードオフ

セキュリティを高くしたら生産性が落ちるのは当たり前なのだから、それはそれで受け止めるしかないのではないだろうか。

  • *1: 更衣室にロッカーがあり、私物はそこに入れることができた。
  • *2: 危険物が入っていないかどうかカバンの中までチェックされました。
  • *3: いつも免許証を預けていました
  • *4: 個人的にはバイオメトリクス認証なんかがなかったのでそんなに気にならなかった。

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