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オタクはキャズムを超えられるか
先ほどの書き方だと、なんかNRI批判のようになってしまったので、ちょっと補足を。個人的な意見としてはマスコミウケを狙ったからといって、NRIのレポートの信頼性に問題があるとは思っていません。レポート作成の過程と、公表の過程は別物だと思っています。
この議論のポイントはのキャズムという概念でしょう。
NRIはこのあたりの産業についてのレポートを最近はじめたというわけではなく、前からいろいろとレポートを発表しています。例えば2003年発表のレポートの中でこう述べています。
岐路に立つコンテンツビジネス インターネットがもたらす変化(PDF)
ユーザーは、新製品の採用時期により、イノベーター(ハイテクマニア)、アーリーアダプター(先進派)、アーリーマジョリティ(前期採用者)、レイトマジョリティ(後期採用者)、ラガード(保守派)の5つの層に類型化される。
このセグメント分けはかなり一般的で、この5分類のうち、アーリーアダプターまでが先進層、アーリーマジョリティからが一般層といわれています。さらに先進層の厚さは大きくても2割くらいで、イノベーターになると数%くらいでしょう。
新技術の導入はこの5つの上位から浸透していくわけですが、ほとんどの新技術、新サービスは一般層に浸透することなく消えていってしまいます。ここがキャズムといわれているところですね。ビジネス市場としての勝負はいかにしてこの一般層に浸透させるかということになります。
市場の成熟度によって戦略を変えていかないと市場は大きくなりません。このレポートでは、オタク層の勢いで市場が動き始めていて、戦略も転換点なのかもしれないということを指摘しているのではないでしょうか。ゆえに、「オタク市場はもはやニッチではない」というフレーズが導かれるのだと思います。
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なるほど!…うーん。「オタク市場はもはやニッチではない」=「市場の様相の変化」=「コンテンツ市場での先進層の購入しているものに一般層が興味を示し始めている時期」だからオタク(先進層)の興味を示しているものを新商品開発の指標としていける時期にシフトするかどうかという感じですかね。個人的には記事を読んだときは違和感だけ感じてよく理解できなかったのですよねぇ。
あくまで私見なので、思いっきりはずしている可能性もなきにしもあらずですが。
日本人総オタク化、も叫ばれている昨今ですから。
そうは思っていても、NRIってよりは日経エンタテイメントとかの記事っぽいよね
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